海外にいた年数だけでは、得意な技能は分からない
海外で過ごした年齢、学校の授業言語、英語で本を読んだり作文したりした経験、帰国後の英語の使用機会を分けて確認します。現地校に通った経験があっても、すべての技能を同じように学んだとは限りません。反対に、読み書きが得意な帰国生もいます。
「帰国生なのにできない」と比較するより、どの活動なら自然にでき、どの課題では助けが必要かを見ます。受験級も、海外経験だけで上位級に固定せず、本人の目的、公式問題を試した様子、準備できる量で判断します。
理解・整理・表現のどこで止まるかを分ける
読解や英作文が苦手に見えても、理由は一つではありません。文章の内容を理解できないのか、理解した内容をまとめにくいのか、考えを英文にするときに困るのかを順に確かめます。本人が説明しやすい言語を使い、日本語訳だけで理解度を判定しないようにします。

理解
読んだ内容を説明できるか
ここで困ったら知らない語と、話題の知識を確認する。
整理
要点や理由を選べるか
ここで困ったら中心となる内容と具体例を分ける。
表現
条件に合わせて英文にできるか
ここで困ったら語順・語彙・内容の抜けを確認する。
すべての帰国生に弱点があるという図ではなく、困ったときの切り分けです。
理解:読んだ内容を説明できるか
短い文章を読み、誰が何をしたか、どうしてそうなったかを本人の言葉で説明してもらいます。知らない語や話題自体の知識不足も分けて確認します。
ここで困ったら:知らない語と、話題の知識を確認する。
整理:要点や理由を選べるか
話の中心と具体例、自分の答えとその理由を分けます。話すと長く説明できても、必要な点を選んで並べる練習が必要な場合があります。
ここで困ったら:中心となる内容と具体例を分ける。
表現:条件に合わせて英文にできるか
意図した内容が伝わる語順や語彙になっているか、問題の指示に答えているかを見ます。つづりや文法だけでなく、内容の抜けも確かめます。
ここで困ったら:語順・語彙・内容の抜けを確認する。
すべての帰国生に弱点があるという図ではなく、困ったときの切り分けです。
読んだことを話し、短く書く活動をつなぐ
読み書きを練習するときも、得意な会話を捨てる必要はありません。本人に合う長さ・話題の文章を読み、内容を話してから短く書くと、どの段階で助けが必要かを観察できます。すでにできる段階は簡潔にし、止まるところに時間を使います。
海外子女教育振興財団(JOES)は、外国語保持教室の方針として読み書きの強化を重視し、家庭での読書や日記も案内しています。これは英検だけに絞った対策とは別の目的です。英語に触れる日常の活動と、試験の指示・形式に慣れる練習を分けて残しましょう。
帰国後の生活と、英検を受ける目的を一緒に考える
日本の学校への適応や他教科の学習と、英語の学習を同時に進める場合は、英検対策だけを増やしすぎないようにします。読書や会話など続けやすい活動を残し、答案から分かった優先課題を追加します。長く海外にいたから短期間で合格できる、とは決めつけません。
目的が英語力の保持なら、受験を急がず継続できる活動を優先する選択もあります。学校や大学への提出が目的なら、必要な級・スコア・期限を提出先の公式情報で確認します。目的が異なる二つの計画を、一つの合格期限だけで評価しないことが大切です。
相談の際は、学年、海外で通った学校と授業言語、読書・作文の経験、帰国時期、受験の目的、最近の答案を共有します。「帰国生向け」という名称だけで選ばず、その子の読み書きの課題にどう対応するかを確認してください。
まず、これだけやってみる
- 本人に合う短い文章を選び、内容を説明してもらう。
- 要点を選ぶ段階と、英文にする段階を分けて試す。
- 止まった段階に合う練習を一つ選び、得意な活動も残す。
よくある質問
帰国生なら、最初から準1級を目指すべきですか?
海外経験だけでは決めません。年齢、読み書きを学んだ経験、受験の目的、公式問題での様子を確認します。話せることだけで上位級に固定する必要はありません。
英語を日本語に訳せないと、読解ができていないのですか?
日本語訳だけでは判断できません。英語など本人が説明しやすい言語で、文章の要点や根拠を説明できるか確かめます。日本語での表現力と英語の理解を混同しないようにします。
次に読みたいガイド
参照した情報
- 海外子女教育振興財団:外国語保持教室FAQ
JOESが示す読み書きの強化と家庭の読書・日記の考え方を参照。当塾とJOESの提携を示すものではありません。
- 日本英語検定協会:過去問・試験内容
技能の確認には受験候補級の公式問題を使います。本文の切り分けと練習は編集部の提案です。
自分のケースに当てはめる
現在地・目標級・学校生活を無料相談で整理できます
英語経験、目標級、受験時期、部活や習い事の予定を伺い、次に何を優先するかを整理します。受講が必要かどうかも含めて相談できます。
